焼付塗布とは?特徴や方法を解説

焼付塗布とは防錆性、耐候性を高め機能性を向上させるのが目的です。焼付塗布にはメラミン樹脂焼付塗装、アクリル樹脂焼付塗装、耐熱塗装といった種類がありますが、それらの特徴やメリットなど、また焼付塗料にはどんなものがあるのか、焼付塗布の使用方法も併せて紹介します。

焼付塗布とは?特徴や方法を解説のイメージ

目次

  1. 1塗布とは?
  2. 2焼付塗布とは?
  3. 3焼付塗布の特徴やメリット
  4. 4焼付塗布の方法
  5. 5まとめ

塗布とは?

塗布とは、一般的には薬などを一面に塗りつけるという意味ですが、工業における塗布の意味は、ぬれと固化を利用した技術のことです。

焼付塗布とは?

防錆性、耐候性を高め機能性を向上させるのが焼付塗布の目的です。また、焼付塗装は、金属製品、主に鉄・アルミ・ステンレス・真鍮・亜鉛ダイキャストなどの素材に対し、塗装を行う方法のひとつです。

焼付塗料や溶剤塗料を塗布し、塗装皮膜(熱硬化性樹脂)を110~200℃の高温で一定以上加熱し、焼き付けによって皮膜が硬化してきます。

金属焼付塗装は、美観のための装飾だけでなく、防錆性や耐候性といった機能を向上させることができます。素材が金属の場合の塗装の仕方には、焼付塗装、ウレタン塗装といったものがありますが、極端に板厚がある金属製品や大型の製品だとウレタン塗装を実施します。
 

焼付塗布の特徴やメリット

120~200℃の温度で30分以上加熱し、塗料に熱を加えて硬化させる塗装方法が焼付塗布です。ただ、加熱すれば焼付塗装というわけではなく、加熱して硬化する専用の塗料を使用します。

焼付塗装することのメリットとして、硬度や耐久性が高くなり、粗熱がとれるとすぐに使用できるといったことがあります。

焼付塗布の種類にはメラミン樹脂焼付塗装、アクリル樹脂焼付塗装、耐熱塗装など、さまざまなものがありますが、それぞれに耐熱性や耐候性などについて特徴やメリットがあります。


以下にそれぞれの特徴とメリットを紹介します。
 

焼付塗布の種類

焼付塗装には主に下記の3つの種類がありますが、それぞれについて解説します。

  1. メラミン樹脂焼付塗装
  2. アクリル樹脂焼付塗装
  3. 耐熱塗装

メラミン樹脂焼付塗装の特徴

メラミンは、アミノ系樹脂の名前で、メラミン樹脂焼付塗装はもっとも一般的な焼付塗装の方法です。2種類の樹脂を合成した塗料を使いますから、合成樹脂焼付塗装とも呼ばれています。

メラミン樹脂焼付塗装は、熱で硬化する特性を持つアミノ系メラミン樹脂と、ポリエステル系樹脂のアルキド樹脂を合成しています。2種類の塗料で作られたものを静電塗装し、130~140℃の比較的低温で短時間に焼き付けることが可能です。耐候性、耐薬品性、耐摩耗性は平均レベルです。

メラミン樹脂焼付塗装は、日光や風雨、錆に弱い金属の美観を維持させる目的で行い、熱に強い素材に対して使用されます。

 

メラミン樹脂焼付塗装のメリット

100℃以上の高温で焼付ける樹脂塗装の中では安価であり、しかも耐水性や耐酸性があるのがメラミン樹脂焼付塗装です。また、色が長持ちするというメリットがあり、粗熱がとれるとすぐに次の作業工程に移れるのが焼付塗装の特徴です。

アクリル樹脂焼付塗装の特徴

アクリル樹脂は、透明性や屈折率が高く、衝撃にも強いことでよく知られています。ですから、ガラスの代用品として日用品や乗り物の窓、道路標識など幅広く使用されています。

アクリル樹脂焼付塗装は、通常140~180℃で20分ほど加熱乾燥させる必要があります。アクリル焼付は、乾燥温度が高温のため取り扱いがやや難しく、焼付塗装専門業者の中でも、全ての業者が扱っているとは限りません。

 

アクリル樹脂焼付塗装のメリット

メラミン焼付塗装よりも1ランク上の塗装となり、メラミン焼付塗装と比べると耐候性に優れています。そのため、屋外だけでなく屋内でも使用されています。

耐熱塗装の特徴

耐熱塗装とは、名前の通り「熱に強い」塗装を行う方法です。200℃以上の高温域で使用する部品などに用いられている塗装で、一般的な塗料を使用することができません。耐熱塗装にはさまざまな塗装方法や塗料があります。

耐熱塗装用の塗料は、耐熱・耐候性に優れたシリコーン樹脂を主成分に、金属酸化物、補強材料を顔料に用い、耐熱条件や諸々の条件に適した混合に組み合わせたものです。

耐熱塗装は、200~300℃まで絶えられる塗料を使用します。バイクのエンジンカバーやマフラー、車のエンジンヘッドカバー、アウトドア用品、ストーブの煙突など多くの製品で用いられています。
 

耐熱塗装のメリット

シリコーン樹脂入の塗料を使うことで、耐熱性や耐候性に優れた塗装をすることができます。250℃で1000時間以上の耐熱性があり、アルミニウム粉を加えた銀色塗料では600℃の高温に耐えることができます。

焼付塗布が使われるもの

焼付塗料は、「有機溶剤」と「粉体塗料」がありますが、有機溶剤には以下の4種類があり、それぞれについて解説します。

  1. メラミン樹脂塗料
  2. アクリル樹脂塗料
  3. フッ素樹脂塗料
  4. エポキシ樹脂塗料

メラミン樹脂塗料

最も一般的な焼付塗料で、用途は電気機器、事務機器、金属製棚などです。メラミン樹脂塗料には、ツヤ加減の種類があって、「ツヤなし」「3分ツヤ」「5分ツヤ」「全ツヤ」がありますが、市場に出回っているメラミン樹脂塗料の多くは「5分ツヤ」のものです。

アクリル樹脂塗料

アクリル樹脂塗料の用途には、自動車部品、ブラインド、鋼性家具類といったものがあります。

フッ素樹脂塗料

フッ素樹脂塗料の用途は、金属製外装パネルなどです。耐候性に優れ、化学的性質にも優れていますから、長期耐用を必要とする製品に使用されます。

エポキシ樹脂塗料

エポキシ樹脂塗料は、耐水性や耐薬品性があるのですが、耐候性については優れていないため、主に下塗りとして使用されています。

焼付塗布の方法

焼付塗装のやり方は、一般の人には難しいこともありますが、メラミン樹脂焼付塗装と耐熱塗装の塗装方法を説明します。

メラミン樹脂焼付塗装の塗装方法

1回の塗装で15ミクロン程度の塗膜が形成されますが、これを2.3回重ねることで塗膜を厚くすることができます。エアーガン・静電気ガン・刷毛などの工具によって塗装方法が変わります。また、商品の使われる場所や目的によっても塗装の仕方も変わります。

耐熱塗装の塗装方法

簡易的な耐熱塗装だと、缶スプレーなどで塗装して、その後180~200℃で20分~30分の焼付をすることで、200~600℃の耐熱効果が得られます。

スプレーで薄く重ね塗りすることで、きれいな仕上がりになりますが、スプレーが使えないものでは、刷毛塗りで塗装します。この場合は、塗料の指示する焼付を行います。

耐熱塗装を行うときに注意することは、素材の耐熱温度を確認することです。普通鋼板は600℃まで、溶融亜鉛メッキ鋼板は400℃まで、電気亜鉛メッキ鋼板は200℃まで、アルミメッキ鋼板は400~500℃まで、ステンレスは800℃までといった耐熱温度です。
 

まとめ

焼付塗布について、その種類や特徴、メリットなどについて解説してきました。

  • 工業における塗布の意味は、ぬれと固化を利用した技術のことです。
  • 焼付塗装とは、防錆性、耐候性を高め機能性を向上させるのが目的です。
  • 焼付塗布の種類には、メラミン樹脂焼付塗装、アクリル樹脂焼付塗装、耐熱塗装といったものがあります。
  • 焼付塗布が使われるものには、「有機溶剤」と「粉体塗料」がありますが、有機溶剤にはメラミン樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料などがあります。

関連するまとめ

人気の記事

人気のあるまとめランキング