焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)とは?概要や用途を解説

焼バメとは軸に穴を嵌め込む方法のひとつであり、焼きばめと表記することもあります。金属は加熱することによって膨張させることができますが、その膨張を利用したものが焼バメで、施工後は簡単に外すことはできません。今回は焼バメについて、その用途や方法を解説します。

焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)とは?概要や用途を解説のイメージ

目次

  1. 1焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)とは
  2. 2焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)の用途
  3. 3まとめ

焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)とは

焼バメとは、軸と穴の嵌め合い方法の一種であり、常温では軸よりも小さい穴を加熱膨張させることで嵌め合わせ、堅く結合させる方法です

加熱は一方の金属を、片方の金属よりも収縮させるか膨張させて、2つの金属が機械的にホールドする圧力や締め付けを行うことができます。
 

焼バメの概要

焼バメの目的には、材質の違う2つのものを一体化させたり、内輪に強い圧力を加えて強化するといったものがあります。

焼バメは、軸を受ける側の穴を加熱して膨張させて広げ、軸を嵌め入れます。その後に冷却すると固着状態になり、相互でしっかりと固定されますから、分解できない永久的な組み立てになります。

また、焼バメしたあとは、部品を損傷しないで分解することは非常に困難となります。しばり嵌めとは、穴の最小許容寸法よりも軸の最大許容寸法が大きい状態をいいますが、通常の焼バメは、このしばり嵌めとなります。

焼バメのメリットは、強い接合力や切粉が発生しないことなどがあげられます。また、デメリットとしては、一度加熱膨張させて嵌め込んでいることから、かなり強い接合力を持っていて、容易には外すことができないことです。
 

焼バメの方法

焼バメは内側の穴を均一に加熱することで、穴のサイズをかなり広げることができ、シャフトは簡単に中に入ることができます。

その後に冷却することで穴の周りは元のサイズに縮み、摩擦力が強い接合となります。

焼バメには誘導加熱を使うことで、従来の加熱方法と比べて作業性がかなり向上します。加熱時間も大幅に短縮され、温度制御も容易に行えますから、品質管理やエネルギーの効率を図ることができます。
 

焼バメのコツ

穴と軸の公差範囲をどう選ぶのかは、JIS規格に定められていますから、用途に応じたJIS規格を採用する必要があります。

部品を加工する際にどうしても誤差が生じますが、寸法交差とはその誤差の許容範囲のことです。

焼バメは長い時間をかけて十分に加熱することによって、温度は均一になり膨張の度合いも大きくなります。

また、必要に応じハウジングにスムーズに落としいれるために、アライメント治具を使用します。
 

焼バメ(焼きばめ・焼き嵌め)の用途

焼バメを利用するものは、外径のあるシャフトとギアとステアリングナックル、ワッシャーなどの内径のあるもので、2つの部品の間の許容差により特徴付けられた接合の種類があります

たとえば、鉄鋼製のコロ軸受けやその他のベアリングなど、回転体部品の多くに使われ、シャフトに対してしばり嵌めにしています。

特に高速ピストン軸受に焼バメは適応されますが、この場合、遠心力に起因する内輪の離脱を防止する目的で、予め大きいしめしろが必要となります。

通常は誘導加熱装置などで内輪を加熱し、内径を膨張させてシャフトへ取り付けます。
 

焼バメの注意点

鉄鋼製のコロ軸受けやベアリングなどに焼バメを用いる場合、取り付ける際はベアリング内部に力がかからないようにします。

加熱後は安全に配慮しながらスムーズに組み込む必要があります。

 

まとめ

今回は、金属加工の中でも締め付けタイプの接合である焼バメについて、その原理や用途、実際の方法などについて解説しました。​​​​​​​

  • 焼バメとは、軸と穴の嵌め合い方法の一種であり、常温では軸よりも小さい穴を加熱膨張させることで嵌め合わせ、堅く結合させる方法です。
  • 穴と軸の公差範囲をどう選ぶのかは、JIS規格に定められていますから、用途に応じたJIS規格を採用する必要があります。
  • 焼バメの用途は、鉄鋼製のコロ軸受けやその他のベアリングなど、回転体部品の多くに使われ、シャフトに対してしばり嵌めにしています。
  • 焼バメの注意点として、ベアリングなどに用いる場合、ベアリング内部に力がかからないようにします。

 

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