【包丁に最適!】不純物少・高品質のスウェーデン鋼を紹介

不純物が少なく高品質で有名な、スウェーデン鋼についてわかりやすく解説しています。特徴から価格、適用事例まで網羅的に紹介。この記事を読むことで、スウェーデン鋼の特徴がわかり、特に包丁や摩耗の激しい商品の製造時、どの鋼材が適切か判断できる様になります。

【包丁に最適!】不純物少・高品質のスウェーデン鋼を紹介のイメージ

目次

  1. 1スウェーデン鋼とは
  2. 2スウェーデン鋼の特徴【包丁に最適!】
  3. 3スウェーデン鋼を加工する際の注意点
  4. 4スウェーデン鋼が採用されている事例
  5. 5スウェーデン鋼の価格
  6. 6まとめ

スウェーデン鋼の特徴について、気になっていますね?

鋼の中には、サビやかけに強いものと弱いものがあります。

丹精を込めて作った商品も、鋼材選びを間違えると台無しです。

そこで今回の記事では、海外の鋼材の1つ、ハルドックスや包丁でも有名な「スウェーデン鋼」について、その特徴など詳しく解説。

この記事を読めば、スウェーデン鋼の不純物が少なく弾力性がある特徴を掴み、より最適な鋼材を選ぶことが出来るようになります。

それではスウェーデン鋼について一緒にみていきましょう!

スウェーデン鋼とは

スウェーデン鋼とは

スウェーデン鋼とは、スウェーデンの鉄鉱石から生産される鋼の総称です。

その種類は、中級から高級まで炭素鋼や特殊鋼も合わせると1000を超えると言われています。

実は、スウェーデンは世界トップ20に入る鉄鉱石の生産国なのです。

スウェーデン鋼には、そのスウェーデンで採れた鉄鉱石が使われています。

スウェーデン鋼の特徴【包丁に最適!】

スウェーデン鋼の特徴【包丁に最適!】

スウェーデン鋼には、3つの特徴があります。
 

  • 不純物が少ない
  • 弾力性がある
  • サビに強い

上記3つの特徴について、以下で詳しく解説していきましょう。

2ー1.不純物が少ない

不純物が少ない

スウェーデン鋼の1つ目の特徴が、不純物が非常に少ないことです。

不純物が非常に少ない理由は、含まれているリンや硫黄の量がとても少ないから。

鋼は5元素と呼ばれる、炭素(C)、ケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)、で構成されています。

その中でも、リンや硫黄は、鋼の強度を弱くする元素なのです。

この2つの不純物元素が非常に少ないことにより、切れ味が鋭く、高い耐摩耗性に繋がっています。

2ー2.弾力性がある

弾力性がある

スウェーデン鋼の2つ目の特徴は、弾力性があることです。

スウェーデン鋼は、モリブデンを多く含んでいることから高い弾力性が生まれます。

モリブデンとは、比較的加工が容易なことで知られている金属。

弾力性を持ったモリブデンを含んでいることで、スウェーデン鋼の弾力性はとても高いのです。

2ー3.サビに強い

サビに強い

スウェーデン鋼の3つ目の特徴は、サビに強いことです。

サビへの強弱は、含まれているクロム(Cr)の量で決まるのですが、クロムが13%以上の場合、サビに強いステンレス系に分類されます。

スウェーデン鋼はクロムが13%以上のため、ステンレス系の鋼の1つなのです。

そのため、スウェーデン鋼はサビに強いという特徴を持ちます。

スウェーデン鋼を加工する際の注意点

スウェーデン鋼を加工する際の注意点

ここまで、スウェーデン鋼の特徴についてみてきました。

サビに強い等の魅力ある鋼材ですが、加工時には以下の注意点があります。
 

  • 熱切断による硬度低下の恐れあり
  • 穴あけ加工時の振動による機械工具の寿命低下
  • ねじ切り加工時のネジ跡寿命低下
  • フライス加工時の安全を確認

スウェーデン鋼の良さを最大限活かすために、一緒に確認していきましょう。

3ー1.熱切断による硬度低下の恐れあり

熱切断による硬度低下の恐れあり

1つ目は、熱による遮断をする際に、硬度が低下してしまう可能性があります。

その理由は、切断をした部分にエッジクラックが生じてしまう為。

エッジクラックが発生してしまうと、スウェーデン鋼の本来の良さを100%活かすことが出来ません。

そのため、熱遮断を行う際は、注意をしましょう。

それぞれの工程においてのエッジクラックのリスクを避ける方法は以下の通りです。
 

  • 裁断の前段階としてバーナーや電気温熱マットなどで余熱を行う
  • 裁断をする際は、エッジクラックの発生を防ぐため、十分に時間をかけて切断する
  • 切断直後の後熱も有効なため、バーナーや電気温熱マットなどで加熱処理を行う
  • 切断後は、切断部分の温度をゆっくりと常温まで下げるため、徐冷をする

硬度低下のリスクを下げるため、違う裁断方法を検討するのも良いでしょう。

例としては、ウォータージェット切断や、水中切断です。

この様な方法で硬度低下のリスクを減らすことが出来ます。

3ー2.穴あけ加工時の振動による機械工具の寿命低下

穴あけ加工時の振動による機械工具の寿命低下

2つ目の注意点は、穴あけ加工をする際の振動が大きいことにより、機械工具の寿命が低下することです。

スウェーデン鋼の硬度がとても高いことが理由としてあげられます。

作業を行う際、以下の注意点を確認しましょう。
 

  • 切削油をまんべんなくかける
  • ドリルを最短にし、アームとの距離も極力短くする
  • クランプで加工物を固定した上で、加工を行う
  • 常時、冷却水を使う

上記の対策を行う事で、機械工具の寿命低下を防ぐことが可能なのです。

3ー3.ねじ切り加工時のネジ跡寿命低下

ねじ切り加工時のネジ跡寿命低下

スウェーデン鋼加工時にある3つ目の注意点は、ねじ切り加工時の振動による、ネジ跡の寿命低下です。

ねじ切りとは、ネジ跡を作る加工の事を指します。

ねじ切り加工をする際の注意点は以下の通りです。
 

  • 十分に強度のあるネジの場合は、少しだけ下穴の径を大きくする
  • 4重フルートのタップを利用し、高硬度の材料にも耐えられるようにする

上記2つの方法により、ネジ跡寿命を伸ばすことが出来ます。

3ー4.フライス加工時の安全を確認

フライス加工時の安全を確認

スウェーデン鋼加工時の注意点、最後の4つ目は、フライス加工時における安全の確保。

フライス加工とは、フライス盤という切削工具が高速に回転して切削を行う加工方法です。

このフライス加工は、大きな振動が原因で事故に繋がる可能性が高いため、注意する必要があります。

フライス加工を行う際は、以下の点に注意しましょう。
 

  • きちんと加工物をクランプ出来ているか、確認する
  • 動力伝達や工具固定が弱いユニバーサルヘッドは、可能であれば使用をしない
  • カッター中心線の切断は、振動発生に繋がるリスクがあるため避ける
  • 切断の方法は回転式を選択する

これらのことに沿って作業をすると、安全が確保でき、事故のリスクを減らすことが可能です。

スウェーデン鋼が採用されている事例

ここまで、スウェーデン鋼の特徴と注意点について紹介しました。

スウェーデン鋼の特徴は実際どのように活用されているのか、具体的な採用事例をみていきましょう。

4ー1.ハルドックス(HARDOX)

ハルドックス(HARDOX)

スウェーデン鋼はハルドックスに採用されています。

ハルドックスとは、スウェーデンのSSAB社製の耐摩耗鋼板です。

通称、SSABスウェーデン鋼と呼ばれており、世界トップシェアの鋼材として知られています。

ハルドックスは、高強度・高硬度ですが容易に加工できることが特徴です。

また、軽量ながら耐摩耗性が普通鋼の5倍以上あります。

その強く軽い特徴から、主に輸送車両のパーツに使われているのです。

耐摩耗性が優れているため耐用年数が長く、軽量のため燃費を向上させ、ランニングコストを抑えることができます。

耐摩耗性鋼材として、ハルドックスは世界トップの鋼材の1つです。

4ー1ー1.ダンプの荷台

ハルドックスが適用されている例として、「ダンプの荷台」があります。

重い積荷と大きな振動による摩耗が激しいダンプの荷台には、ハルドックスの利用がぴったりです。

理由は3つあります。
 

  • 軽量なハルドックスの使用により、燃費が向上する
  • 耐久性が高くなるため、積載量を増やすことが可能
  • 頑丈なため、部品の交換や修繕回数を大幅に減らすことができる

上記のように、輸送車両にハルドックスを採用することには、大きな利点があるのです。

4ー2.包丁

包丁

スウェーデン鋼は包丁の材料に最適です。

スウェーデン鋼が包丁に使われる理由は、以下3点。
 

  • 不純物が少ないので切れ味が鋭く、耐摩耗性が高い
  • 弾力性があるので、折れにくい
  • ステンレス系のため、サビにくい

良い切れ味で耐摩耗性に優れ、欠けにくく、手入れも楽、という特徴を持っているのがスウェーデン鋼を使った包丁なのです。

スウェーデン鋼の価格

スウェーデン鋼の価格

ここまでスウェーデン鋼の特徴と採用事例について確認をしました。

実際に検討をするにあたって、価格がやはり気になるかと思います。

この章では、ハルドックスと包丁を例にスウェーデン鋼の金額を確認していきましょう。

5ー1.HARDOX

HARDOXの参考価格は、以下となります。
 

参考商品 大きさ 参考価格
普通鋼 横300mm x 縦300mm x 厚さ9mm 4,000円程度
HARDOX 横300mm x 縦300mm x 厚さ10mm 4,500円程度

ハルドックスの価格は、普通鋼と比較すると少し高いです。

ですが、ハルドックスは「耐摩耗性が普通鋼の5倍以上」という特徴があるので、コスパに優れています。

また、普通鋼と比べた費用対効果として、以下の特徴があるのです。
 
  • 同じ費用であれば、約5倍長持ちする。
  • 同重量であれば、約5分の1の費用で済む。

そのため少し価格が高くても、長いスパンで考えるとハルドックスを使用するのは、お得だと言えます。

5ー2.包丁

スウェーデン鋼の包丁の値段は三徳包丁18cmの場合、6,000円から購入可能です。

他の鋼材と比べると安いことがわかります。

 

参考商品 大きさ 参考価格
スェーデン鋼 三徳包丁 18cm 6,000円~
白紙 三徳包丁 18cm 6,000円~
青紙2号 三徳包丁 18cm 7,500円~
V金10号 三徳包丁 18cm 8,000円~

良い切れ味で耐摩耗性に優れ、欠けにくく、手入れもラクなのが、スウェーデン鋼の包丁の特徴です。

それに加えて、手に取りやすい価格も人気の理由。

例えば、包丁専門メーカー「misono」にもスウェーデン鋼の包丁があります。

misonoのスウェーデン鋼が使われた包丁の価格は、パーリングナイフ80mmで、6,000円から購入可能です。

まとめ

まとめ

スウェーデン鋼とは、スウェーデンの鉄鉱石から生産される鋼です。

不純物が少ない、弾力性がある、サビに強いという特徴があります。

その特徴を活かし、スウェーデン鋼を採用しているのが、世界トップシェアの耐摩耗鋼板のハルドックス。

そして、その良さが切れ味や耐摩耗性などに繋がるため、スウェーデン鋼は包丁に最適な鋼材でもあるのです。

実際に包丁への採用事例も多数あるので、包丁の鋼材選びの際、1つの候補としてください。

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