【ねじ固定の知識】バカ穴やネジを止める方法を解説

本記事では、ねじを固定するとはどういうことなのか、ねじを止めるのに必要な道具やねじの止め方の手順などを紹介します。バカ穴とは何か、バカ穴の正式名称や理想的な穴の大きさはどれくらいなのかをまとめました。また、自分でできるねじの固定方法などを紹介します。

【ねじ固定の知識】バカ穴やネジを止める方法を解説のイメージ

目次

  1. 1ねじ固定とは
  2. 2ねじ固定の手順
  3. 3まとめ

ねじ固定とは

ねじの固定とは、様々なねじ部品を使用して2つ以上の部材を締結させることです。ねじを固定させるためにはドライバーなどで、ねじを回転させて締め付けて締結します。

ねじでの固定は、釘などに比べるとドライバーで回転させて締め付けているため、結合部分が強固となります。また、おねじとめねじを摩擦力を使用して締結するため、ねじの使用期間中は緩まないことも必須条件となります。

また、ねじは必要に応じて分解できるという、ねじ部品の最大のメリットがありますが、ゆるみにつながる危険性も持ち合わせています。

そのため、ねじ部品の選択や使用するさいに、ゆるみ防止には十分に注意する必要があります。

一般的なねじ締結で、ゆるみをなくすために締結力を強くする(強く締める)傾向がありますが、締結力を強くすれば緩まないというわけではありません。

強く締め付けすぎることで、ねじが破断したり、相手材が破断したり潰れるといった問題が生じます。
 

ねじ固定の手順

こちらではねじの固定手順や必要な道具、ねじの固定のコツについて解説します。

ネジを止めるために必要な道具

ねじを止めるための道具には、ねじやプラス(マイナス)ドライバー、またボルトとナットを使用する場合のスパナやプライヤーといった工具も必要になってきます。

ねじ固定に必要なバカ穴とは

ねじ込みボルトで部品を固定するとき、一方の部品にはめねじを切り、もう一方の部品にはおねじよりも大きな穴をあけます。つまり、ボルトなどを通す場合、そのボルトの径よりも大きな穴を開けます。

その大きな穴のことを通称バカ穴といいますが、意外なことに正式名称というものはなく、バカ穴という呼び名で通用しています。

このバカ穴は、大まかな目安として、ねじの呼び系よりも10%ほど大きな穴が理想とされています。たとえば、M3のボルトであれば、直径が3.2mmまたは3.5mm程度、M4のボルトであれば、直径4.2mmまたは4.5mmの穴をあけます。
 

ネジ固定の手順

部品同士を固定するときに、多くの場合2箇所以上のボルトやねじで固定します。ボルトを締め付ける箇所が多くなるほど、ねじを締める手順を考える必要があります。

ねじを締める手順を考えないで、手当り次第にねじを締め付けていくと、「最後の1箇所にだけねじが入らない」とか「ちゃんと締め付けたはずのねじが緩んでいる」といったことが発生してしまいます。

そうならないための、ねじの締め方の手順は、まず全てのねじをかるく締めておくことです。次に対角にあるねじの順番で締め付けていきます。そして、最後にもう一度締め付け具合を確認します。

そうすることで、最後のねじが入らなかったり、途中でねじの緩みが発生するといったことがなくなります。

ホームセンターなどで購入した棚などを、自宅で組み立てる場合、もともと空いているねじ用の穴の位置は、必ず誤差があります。

そのため、ねじと穴との間には誤差を吸収するための「遊び」があるのですが、その「遊び」があることで、多少の誤差があっても全ての穴にねじを通すことができます。

しかし、最初の1本目からねじを完全に締めてしまうと、その時点で材料が完全に固定されてしまい遊びがなくなってしまいます。そうなると、2本目以降のねじを入れる際に「遊び」が利用できず、ねじが入らなくなってしまいます。

また、ねじを対角線上に締めていくことで、締め付け力の偏りを最小限に抑えることができます。端から順番に締めていくと、最初に締めたほうから締め付け力が偏りますから、目には見えにくくても、材料が大きく変形してしまいます。
 

自分でできるネジ固定の方法

たとえば、ダブルナットを使う場合、まず下ナットといわれる母材に近い方のナットを締めていきます。そのことで、おねじとめねじとの間に摩擦力が生まれて締め付けることができます。

次に、上ナットと呼ばれる母材から遠い方のナットを締めていきます。ダブルナットの締め付けのコツは、この上ナットの締め付けは下ナットの締め付けよりも強くすることです。

そうすることで、上ナットのめねじとおねじとの隙間がなくなり、摩擦力も増して緩みの防止になります。

最後に上ナットを固定した状態で、下ナットを逆方向に回転させます。なぜそうするかというと、上ナットと下ナットの両方でねじ部の摩擦力が発揮でき、緩み止めの効果が高まるからです。
 

ねじ固定のコツ①緩み止めをする

ねじは締めて使いますが、必要に応じて緩めたり外したりしなければなりません。そのため、ねじは締め付けると同時に緩むようになっています。また、ねじは時間の経過とともに振動や熱によって緩む可能性もあります。

ねじを部品に締め付けるときに、ボルトとナットの座面に圧縮力がかかります。そして、締め付けられている部品からは、ボルトとナットに対して大きな反発力がかかりますが、その時に座面と部品との間に大きな摩擦力が発生し、その力でねじが固定されます。

ねじが緩むというのは、その摩擦力が何らの原因によって失われている状態です。そうしたねじの緩みを防止するための部品には、座金やダブルナット、割れピンなどがあります。
 

座金

座金(ざがね)には、ばね座金、歯付き座金、平座金といったものがありますが、緩み防止に使うものは、ばね座金や歯付き座金です。

ばね座金は一般的にスプリングワッシャーともいわれ、緩み防止によく使われています。また、歯付き座金は座面に歯を設けた座金で、歯が噛み合う力でねじの緩みを防止します。

ちなみに平座金は、ナットを締めつけたときに、座面で部品が傷つかないために使われますが、座面が広くなる分一定の緩み防止効果もあります。
 

ダブルナット

ナットは通常ボルトに対して一つしか使いませんが、2つ重ねて使用することをダブルナットといいます。

ダブルナットの使用は注意が必要で、単純にナットを2つ重ねて使用しても使い方を間違えると締結する力が弱まる可能性があります。ダブルナットの組み合わせを間違えないようにや、締結する際に下のナットを逆回転させるなどの注意点があります。

割れピン

割れピンはボルトに穴をあけてピンをさし、ナットのゆるみ防止で使用します。大きさや長さは大小さまざまなものがあり、長い割れピンの場合適度な長さに切って使用することも可能です。

ねじ固定のコツ②締めすぎない

ねじの締め方としては、締め足りなくても締めすぎてもねじは緩みます。ねじが締め足りない場合、ねじの摩擦力が低いので振動によって簡単に緩んでしまいます。

一方、締めすぎた場合になぜねじが緩むのかというと、ねじを締めすぎることによって母材がへたって、ねじ頭と母材に隙間ができ、垂直抗力が低下します。

ですから、ねじは母材がへたらない程度に、締め付ける必要があります。
 

ねじ固定のコツ③サイズを確認する

一般的に、ボルトやねじのサイズはJIS規格などで定められていて、ねじの長さや径、ピッチなどが決まっています。

新たに、ねじやボルトを購入する場合は、ねじ穴とそのJIS規格に合ったものを使う必要があります。正確に測定するためには、ノギスを使ってねじやボルトの外径、内径、深さなどを測ります。

また、ボルトやナットのサイズを確認するための、ボルト・ナットゲージというものもあります。
 

まとめ

今回は、ねじを固定するとはどういうことなのか、バカ穴の意味やその理想的な大きさについて、またねじを固定するときの手順やコツなどを紹介しました。

  • ねじの固定ことは、ねじ部品を使用して2つ以上の部材を締結させることをいいます。
  • ねじを止めるための道具には、ねじやボルト、ナットの他にプラス(マイナス)ドライバー、スパナやプライヤーといった工具があります。
  • ねじ込みボルトで部品を固定するとき、一方の部品にはめねじを切り、もう一方の部品にはおねじよりも大きな穴をあけますが、その大きな穴のことを通称バカ穴といいます
  • ねじの締め方の手順は、まず全てのねじをかるく締めておき、次に対角にあるねじの順番で締め付けていきます。
  • ねじの緩みを防止するための部品には、座金やダブルナット、割れピンなどがあります。

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